大相撲ファンの品格はどこに?

立ち合いの微妙な間が
大相撲12日目、把瑠都と稀勢の里の一番。把瑠都の立ち合い変化で、あっけなく勝負は決まりました。
見ていた私は、稀勢の里の左おっつけに対して、把瑠都の突き押しからのど輪。稀勢の里がおっつけではずして左差しから、右もこじ入れる。把瑠都は、どちらか一方を肩越しにして両上手。
そこから先は、両者の力比べ、我慢比べと予想していたので、かなりがっかりしました。
国技館でナマで見ていた人は、もっとがっかりだろうなと思いました。
ただ、両者の立ち合いで、寸前に「あっなんかある」とは感じました。
把瑠都が先に手をつく。遅れた稀勢の里は、右手をついて、左はなかなかつけられない。把瑠都が格別早かったわけではないので、これは稀勢の里がよくない。
ちょっと間が空いたので、把瑠都は苦笑いのような表情をちょっと浮かべて、手をあげました。
私は「待った」かな? と思いましたが、稀勢の里が右手をつけたままなので、把瑠都は思い直したように、右、左と手を付けて立ちました。そして、変化です。
最初に把瑠都が手を付けてから、両者が立つまでの時間は7~8秒はあったと思います。
私は、稀勢の里がしゃにむに左を把瑠都の右わきにえぐりこむつもりだったのではないかと思いました。で、把瑠都は手を挙げて、再度おろすまでの間にそれを感じたのでしょうね。
稀勢の里は左手の小指側側面をを仕切り線に軽くすらせるようにして、把瑠都の左わきをねらいました。把瑠都は、わずかに体を左にずらしてかわす。
白鵬の11日の動きが参考に?
実は、この動きは11日目の白鵬もしていたようなのです。ただ、動きはほんのわずか。「変化」というより、ちょっとした「ずらし」みたいなもの。
ただし、稀勢の里のおっつけが予想以上に早く強かったのでしょう。白鵬は一瞬ですが、腰が入ったようになりました。態勢を整えかけたところへ、さらに稀勢の里の右の突き。ここで白鵬は、それをたぐります。
というより、なんとなく、よろけたところに飛んできたロープがあったので、とっさにつかんだように見えました。
ここのところが、白鵬の相撲勘のよさなんですが、それで完全に態勢が稀勢の里から白鵬へと変わってしまったんですね。
だから、変化の大小はあっても、相撲の作戦としては、ありなんだと思いました。「勝負」という点では、把瑠都の読み勝ちなんだと思います。
「帰れ」はないでしょう!
さて、問題はそのあと。
勝ち残りで力水をつけるため立っていた把瑠都に対して、なんと「帰れ、帰れ」のコール。相撲で、あんな下品なヤジは初めて聞きました。
形はどうであれ、勝負はついたわけです。両者、礼をして(内心はどうであれ)、この一番は終わりです。
把瑠都が髷をつかんでいたとか、たてみつをつかんだとか、反則をしていたわけではありません。土俵際の微妙な判定でもありません。
そうしたことがあったのなら、場内から不満の声があるのはわかります。それでも「え~」とか、いつまでもザワザワがおさまらないとかまででしょう。何らかの行動としては、座布団投げぐらいですかね。
公平性からいうならば、その前の日、稀勢の里が琴奨菊に対して変化で勝ったことに対して、だれか「帰れ」コールをしたのでしょうか。単に稀勢の里が負けて悔しいからやったのだとすれば、ひいきとしてもタニマチとしても最低な人たちですね。言っておきますが、相撲ファンとは認めません。
朝青竜に対しては、やれ「品格」とか「態度がなってない」と文句を言っていた人たちは、お客さんであるとはいえ、こうした行為をどう思っているのでしょうか。
私は、向上面によく来ている金色のハットのおじいさんが、力士の名前を書いた紙を配って、みんなで広げているのもどうかと思っています。「魁皇コール」をはじめとする力士のコールも、相撲、土俵の品格を著しく乱す行為だと思います。
いいかげん、こうした品のない行為を場内のアナウンスで辞めさせないと、エスカレートするんじゃないかと危惧しています。
横綱土俵入りで、四股の時の「ヨイショッ」は許されます。しかし、このままほっておくと、神事の意味合いを持つ柏手やちれちょうずなどの土俵入りの所作の最中にコールをやる輩が出てくるような気がします。
相撲協会も、力士に苦言を呈するのもけっこうですが、ああした馬鹿な行為に対しては、たとえお客さんであっても慎むように促すのが義務じゃないでしょうか。

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