岡田監督、腹をくくれ

インテルの腹のくくり方
UEFAチャンピオンズリーグの決勝を見ました。
インテルは、バイエルン・ミュンヘンに圧倒的にボールを持たれたにもかかわらず、2対0で勝利。モウリーニョは腹のすわった戦い方のできる監督なんですね。ボールを持たせても(支配されてなければ)いい、そう考えていたのですね。
マークすべきはロッベンのみ。ロッベンがボールを持ったら、徹底的に狩りに行く。そのためにイエローを食らったら、安全のために後半からは交替させる。
ロッベン以外の選手は、ペナルティ・エリア周辺までは入れさせるけれども、そこで止める。そのためには、ディフェンスのラインが少しぐらい下がってもしかたがない。
というわけで、ディフェンスの4人は高めの位置でもせいぜいペナルティ・アークのあたりまでで、ラインはできるだけ水平に保つ。その前にはMFの4人が並んでいました。
ただし、こちらは水平に並ぶことはありませんでした。ボールの位置によって、ディフェンスの間のゲート状になった隙間を埋めるように下がります。すると、反対サイドのMFが上がります。隙間をつけなかったバイエルンが横に出すボールやそれを受けようとする選手にアプローチするのです。
このようにして、ペナルティ・エリアに人もボールも入れさせなかったのです。結果として、ボール保持率はバイエルンが67%となりました。しかし、本当に点が入りそうな至近距離からのシュートはなし。
で、インテルのオフェンスは、当然のことですがカウンター中心。1点目はGKを含めて3人だけで取ったものでした。
2点目も、人数的には4人でした。
スタメンにイタリア人が一人もいない、圧倒的にボールを持たれている、攻められっぱなし……なんと批判されようと、結果としてはヨーロッパ・チャンピオン。そして、インテリスタは45年ぶりの歓喜の涙。
勝つために腹をくくった者の強さを感じました。
バイエルンは美しく戦ったが
さて、圧倒的に攻めたバイエルン。
残り時間が少なくなっても、攻め方は変えませんでした。ドリブルでつっかける、サイドを使う、ワンツーやスルーパスで突破を計る……。でも、ことごとくインテルの網に引っかかりました。たしかに、ここにロッベンだけでなくリベリがいれば効果はあったかもしれません。
相手を崩して、クリーンシュート。確かにそれは美しいサッカーです。華麗です。でも、相手がああいう戦い方をしてきたのなら、考え方を変えるべきだったのではないでしょうか。
とくに、後半の1対0の段階ではそうするべきだったのではないでしょうか。
それは、高さを生かすこと。要するにゴール前に高いクロスを放り込んで、ズドーン。ヘッド一発で取れなくても、こぼれを拾えば何とかなったのではと思います。ゴール前に3人ほどいればいいのですから、ディフェンスが手薄になることもありません。カウンターへの備えもできるわけです。
まず同点。そうすれば、攻められて消耗しているインテルに対して、有利になるはずです。そのまま延長になれば、ますます有利です。
でも、そうしなかったのは、やはり美しく戦うことを目指していたからなのでしょう。
なんといっても、バイエルンの監督は、オランダ人のルイス・ファン・ハールですから。「この戦い方で負けるのなら、それもしかたない」という腹のくくり方をしていたのかもしれません。
岡田監督の腹のくくり方は?
後半30分からのバイエルンを見ていて、日本代表を思い浮かべました。バイエルンは個々の選手が勝負に出て、その結果としてインテル守備網に引っかかっていましたから、根本的に違うのですが……。日本代表と同じように、ハーフウェイラインとペナルティ・エリアの間のあたりでボールが回っていたことが似ていたのです。
ただし、日本代表は、ドリブルで突っ込むでもなく、サイドから1対1で勝負するでもなく、ただ漫然と横やら後ろやらへとボールを回すだけ。とくに、最終ラインが高い位置にあるため、MFから(とくに中村俊)のバックパスの多いこと多いこと。
バイエルンぐらい(ロッベンとリベリがそろっているとして)の力があれば、そうしたボール回しも、攻撃の糸口を見つけるためですからいいと思います。でも、日本代表は、どうでしょう。ワールドカップで戦う3カ国と比較して、インテルに対するバイエルンぐらいの力、つまりバイエルン10対インテル9、あるいはバイエルン10対インテル10の実力があるでしょうか。
だれが考えてもありません。だとしたら、バイエルン的な戦い方はムリです。
ここはひとつ腹をくくった戦いを見せて欲しいモンです。もし本当に決勝トーナメント、さらにはベスト4を目指すのであれば。
極端なことを言えば、インテル的な戦い方もいいのではないかと思います。たしかに、ボール裁きのうまいMFはたくさんいます。華麗なパス回しと、人が流動する美しいサッカーもいいでしょう。
しかし、それで勝てないのなら、世界を驚かすことも、勝ち抜くことも、日本サッカーの未来もありません。
攻め勝つなんてムリなのであれば、守って守って泥臭く勝つことを目指してほしいモノです。
というわけで、私が考えたモウリーニョ的な腹をくくつたスタメン発表。
GKは川口。動きすぎというのはありますが、反応は鋭い。そして、カウンターのためのフィードが速い。インテルの1点目を思い出してみてください。
DFは左から長友、岩政、中澤、駒野。DFのリザーブは今野、阿部、内田。とにかく、攻撃面よりも「はね返す」ことと、間に入らせないことを主眼とする。
MFは3人。左から松井、稲本、長谷部。リザーブに中村俊、中村憲。阿部はユーティリティーとする。ここも、展開力よりはボール狩りを重視。本当は、リザーブに明神なんかがいてくれると助かるのですが。
FWは3人。トップに闘莉王、その左右に本田と岡崎。リザーブは森本と大久保。とにかく体を張れるガタイがほしいのです。大久保は、ラスト10分でどうしても点がほしいとき、中澤をトップにあげて4トップにしたとき、シャドーストライカーにしてこぼれを狙うと同時に、相手ボールになったときにボール狩りもしてもらいます。あるいは、ボール狩りなら、大久保のかわりに矢野をリザーブにしても良いでしょう。
とにかく、チームのコンセプトが「人もボールも動く」だとか「プライドを持って」なんて抽象的なことばでは困ります。
日本は、他の3カ国とタイマン張れるほど強くはないのです。
岡田監督はメンバー発表で言いました。「ハエがたかるように」と。だったら、相手に圧倒的にボールを持たれてもいい。「ここぞ」というとき、よってたかってボールをかっさらう。マイボールになったら、とにかく前線へ送って競り、とにかくゴールに向かってボールを飛ばしてみる。
そういう腹をくくった戦い方なら、どんなに泥臭くても、美しくなくても、そして勝てなくても、みんなが感動するはずです。私は、2002年のアイルランドの戦い方が、今の日本のお手本だと思います。華麗なテクニックはなくても、「勝つんだ」という強い意志が伝わってくるチームでした。
「闘う心」を「前へ向かう」形で表す。そうであれば、きっと日本サッカーの未来につながるワールドカップになると思うのです。




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