犬をどこで飼う?

さて、ずいぶんと更新していませんでしたね。ほぼ週刊といいながら、このていたらく。反省しきりです。
今回の話題は、「犬」久々です。
さる5月23日、長野県諏訪市で、隣家の飼い犬のラブラドール・レトリーバーを連れ出して殺した男が器物損壊の疑いで書類送検されたという事件がありました。ネットの毎日新聞ニュースでの記事ですから、すべてを知った上でこのブログを書いているわけではありませんが、分かる範囲で思ったことを書きます。

①容疑が動物愛護法違反と器物損壊の疑い?
「器物損壊」というのは、現行の民法ではしかたのないことです。やはり、生き物といってもあくまで人の「財産」だから。ただ、このケースでは「動物愛護法違反」が容疑に加えられている点に注目したいと思います。具体的には「愛護動物殺傷」の容疑。
いままでの感覚だと、愛護法の虐待とか遺棄、殺傷はだいたいにおいて飼い主に対するものっていう感じがあったのですが、飼い主ではない他人がよその犬に悪さをしても逮捕されたり罰せられたりすることもあることがはっきりしたわけですから。

②どの程度、うるさかったのか?
条例などで決められている騒音の受忍限度は、昼間で50デシベル、夜間で40デシベルだそうです。犬の吠える声はだいたい80~90デシベルですから、本当に隣で吠えられていたのなら限度をはるかに越えています。
でも、報道によると容疑者の男性の家は100メートルほど離れているそうです。だとすると、受忍限度を越えていたのかどうかは「?」がつきます。ただし、のべつまくなしに吠えていたのなら、あるいは何か理由があって気に障るのなら、けっこうイライラするものです。
たとえば、夜中に鳴る風鈴だとか、外階段ののぼりおりの足音だとか。わが家はマンションですから、犬の吠え声だけでなく、ベランダにおいてあるモノの音やエアコンの室外機にも気を配っています。スカパーに加入してベランダにパラボラを付けたのですが、強風の日に風切り音がするので1年ほど後に取り外しました。
自分は気にならないけど、他人はどうかということを飼い主は考えたのかな、というのがちょっと疑問でした。

③どれだけ鳴いていたのか?
犬ってどのぐらい吠え続けられるでしょうか。わが家のロビン君の場合、けっこう根に持つというかしつこいので、気に入らないモノがあったとしたら断続的に20~30分は続くと思います。もちろん、その前に対象物を取り除く(か隠す)、たいした物でなければ見せて(嗅がせて)静かにするように命令してやめさせます。子犬の頃は、お隣の気配に吠えたこともありましたが、飼い主が何でもないということを根気よく教えて、数日でおさまりました。
ドイツでは、何デシベル以上で何分以上という条例が定められている街もあるそうですが、このケースではどうだったのか。たぶんに相対的・感覚的なものもあるので、いちがいには言えません。

④飼い主と容疑者の関係は?
ロビン君がお隣の物音に吠えるのをやめさせるにあたって、私たちはお隣に前もって「これこれこういう理由でしばらくご迷惑をかけけますが…」と伝えました。お隣は猫を飼っていらっしゃることもあって、普段からペットのことで話をしたり、挨拶の後で世間話をしていましたから、わりとすんなりと了承してもらえました。
つまり、こうしたことは普段からのご近所づきあいの良好さにもよるのです。スーパー獣医の野村潤一郎先生は、「ふだんからきちんとあいさつができ、ちゃんとご近所づきあいが出来ること」を、犬や猫の飼い主の条件に挙げています。挨拶もしない、顔も目も合わせない、何を考えているか分からない、名前も知らないという人が相手だと、何かあるとついついマイナスの方向に気持ちが向いてしまいがち。
飼い主と容疑者の男性は面識があったそうです。どんなつき合い方だったかはわかりませんが(私ごときがよけいなお世話だし)、もしかしたらそうした日常のご近所づきあいが根底にあったのかなとも思いました。

⑤飼い方に問題は?
さて、このニュースを読んでいて、一番気になったのは「犬をおりから連れだし、近くの空き地で…」というくだり。
つまり、この飼い主さんは外で、檻に入れて飼っていたわけです。しかも、その檻は、たとえ夜中の3時だとしても、他人がやすやすと入れる程度のセキュリティだったわけです。
ラブラドールは、とても人なつっこい犬です。人との関係がないと生きていけません。盲導犬になるほど「賢い犬種」ですが、それは訓練によってその賢さが引き出されるから。そして、どうして引き出せるかというと、ラブラドールはとても人なつっこいから。
それを外の、他人が近寄れる(だけでなく入れる)檻で飼っていたとは。あまり吠えず、体臭や抜け毛も少なく、いたずらしないようにしつけるのも楽なラブラドール。それをなぜ外で飼っていたのでしょう。
大きいから? そんな犬を入れておける檻を設置できるほどの家が、狭いとは思えません。
番犬になる? 隣家の人が入ってきても騒がず、簡単に連れ出されてしまう犬が、番犬になるでしょうか。むしろ、ほったらかしにされている犬は、相手が極悪非道の人間であっても、かまってくれるだけでうれしいでしょう。だいたい、番犬にするなら室内にいて外の気配を察知して吠える方がずっと役立ちます。
他人がうるさいと感じるほど「鳴いた」のも、あっさり連れ出されたのも、あるいはもしかして吠えたのかもしれないけれど飼い主さんが気づかなかったのも、どうしても気にかかります。

⑥もういっぺん、飼い方を見直して
「うるさかった」のなら、飼い主に伝える。言いにくかったら、市の担当部署に依頼する。そういった方法はあったでしょう。連れ出して、首を絞めて殺し、空き地に埋めるというのは絶対に許せません。
ただ、そこまでするにはそれなりの理由もあったのでしょう。そして、私が思うのは、その理由の大半は犬にあるのではないだろうということです。
飼い主が犬の糞の始末をしないから、農薬入りのパンやおにぎりをしかけて殺す。夜中に外につながれている犬を盗んで惨殺する。こうした事件が起こるたびに、飼い主は何をしてるんだろうと思います。
ウンチはちゃんと拾って持って帰る。落ちているモノを拾い食いさせない。どうしても外で飼うなら、他人がいたずらできない場所にする。よく吠える犬なら、ご近所の人に会ったときついでに「最近ちょっと吠えるようになって、ご迷惑かけて申し訳ない」と一声かける。
こんなちょっとしたことをするだけで、犬が犠牲になることがなくなっていくと思うのですが。
ともかく、もういっぺん飼い方を見直してみましょう。死んでしまった9歳のラブラドールの命を無駄にしないためにも。

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