なぜ申し込んだの? 崖っぷち犬に

夕方のニュースで、徳島県の崖っぷち犬の引き取り手が決まったことを知りました。全国から109件の申込みがあって、今日は6組が抽選に臨んだそうです。
さて、このニュースのなかで疑問がいくつか。それについて述べます。もしかしたら、善意の方々に対して失礼になるかもしれませんが、やはりこの疑問はきちんと提議しないわけにはいきません。
1.なぜ109が6になったの?
109件の申込みがあったということは、109の善意が集まったのだとナイーブにも信じてしまいました。どうも違ったようです。
たしかに、マンションに住んでいるとか、一人暮らしであるとか、高齢であるとか、さまざまな理由でふるいにかけられたということもあるかもしれません。でも、私にはどうしても「とりあえず話題になってるから」という理由で声をかけた方たちが少なからずいたのではないかと思えてならないのです。
「とりあえず」ということが悪いとまではいいません。でも、保護している管理センターの職員の皆さんは真剣に犬のことを思っています。そして、あの犬は「犬」というモノではなく、ひとつの命です。「自分も引き取りたいけれど、そんなに熱心なひとがいるなら……」とみんなが申し込まず、結果として誰も引き取りに来なかったら? 「冷やかし」がいったい何件あったのか。テレビで見たから「とりあえず」というのはやめてもらいたいとはっきり言います。
2.なぜ他の犬はダメなの?
さて、「崖っぷち犬」には引き取りの申込みが6件あったのに対して、姉妹と思われる犬には申し込みがなかったそうです。
私は、事情が許せば「引き取りたい」と思いました。でも、いま集合住宅で犬を飼っていて、散歩や世話、経済的なこともあって複数の犬を飼うことはできません。
でも、申し込んだ人たち、あるいは抽選に来た人たちは「犬を飼うことのできる環境が整っている」人たちのはずです。
抽選にはずれたとしても、あのセンターにいる他の犬、崖っぷち犬の姉妹と思われる犬も含めて、捨てられていて保護されている犬を引き取ることはできるはずです。
たしかに、捨てられている犬を引き取るというのは、義務ではありません。あくまで、その人の善意に頼るしかありません。センターの人たちも、押しつけるわけにはいきません。
だけど「犬を飼おう」と思って来た人たちが、そこにたくさんいる「引き取り手がいなければ殺処分される犬」を無視できるのか。私にはどうしても理解できませんでした。
皮肉は言いたくありません。「捨てられた犬を引き取る」のは、とても気高いてことだと思います。そうは思っても、この結果を見ると、しょせん「有名人」「テレビに出ていたモノ」だから「欲しい」のだということだったのでしょうか。イヤなのですが、そう思わざるをえないのです。
3.なぜ、「犬小屋」なの?
引き取ってくださった方へ、お願いがあります。
気になるコメントがひとつ。引き取り手に決まった女性が「犬小屋を買って」とおっしゃいました。つまり、「外で飼う」ということなのでしょうか。
捨てられていた犬が、ようやく安住の場所を得たというのに、飼い主の家族とは別の場所で過ごさなければならないのでしょうか。
私は、獣医師の小暮規夫先生と、「犬を室内で飼おう」というメッセージを発し続けようと話し合っています。それが、あるべき犬と人間の共生の姿だと思うからです。
お願いです。崖っぷち犬だからではありません。人に捨てられて、人を疑っていて、管理センターの「室内」で、ようやく「人を信じること」ができるようになった彼女が、また人間に不信感を抱くことがないように、「そばに」置いてやって欲しいと思います。
一人の人が一匹の犬を幸せにしてやれれば、日本には「捨て犬」も「崖っぷち犬」もいなくなるはずなのです。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック