三都主はサイドバックかウイングバックか?

えー先週に続いてサッカー日本代表エクアドル戦について。
三都主(サントス)のデキがすごく良かったと、あちこちで大評判。たしかに、何度も素晴らしいクロスを入れて、決勝点もアシスト。それだけ見れば、確かに「良いデキ」「パーフェクト」。
でも、ホントにそう? その検証をする前に、3-5-2の5の両サイドに張っているウイングバックと、4-4-2のDF4の両サイドに位置するサイドバックの違いについて。みなさん知っていますか。
昔、左サイドバックのスペシャリスト都並選手は、試合前によくこう言われたそうです。「今日はサイドを4回上がって、クロスを2本上げてくれればオーケー」。つまり、ディフェンスラインから機を見て相手陣左サイドのスペースに上がること。それ以外はディフェンスなのです。それがサイドバックの役割。
一方、最初からウイングバックは高い位置に位置します。守備面では、前々で相手のウイングバックをチェックして、クロスを上げさせないようにする。攻撃にかかる場合はハナから高い位置にいるわけですから、スペースに飛びだしてもいいし、ドリブルで突っかけてもいい。上がった後に空いたスペースは、マイボールで攻めているから当面は心配なし。ボールを取られたらそのスペースはボランチが埋めます。そして、ウイングバックはボランチがいたスペースをカバーして、中盤にできた穴をふさぐ。つまり、オフェンスとディフェンスが相半ばしています。
あの木村和司の伝説のフリーキックで有名な1985年10月のワールドカップ予選。韓国代表監督の試合前の指示は、こうでした。「日本はかさにかかって攻めてくるはずだ。都並が上がる回数はいつもより多いはずだ。彼が上がった後のスペースをねらえ」。その指示通りのカウンター攻撃で、日本は敗れました。その試合では、「絶対に勝たなければならない」日本は、都並が守備を犠牲にしても上がらざるを得なかったのです。
では、そうではない試合のサントスはどうでしょう。上がったら上がりっぱなし。戻りは遅い。サイドバックは上がりも下がりも長い距離をダッシュしなくちゃならないのに、もともと足は早いほうではないし、守備も苦手(これは本来が攻撃的MFだから仕方ない)。
そのうえに、サイドにスペースがあったら上がるのではなく、マイボールになったらとりあえず前方の狭いスペース(中央でも外でも)に出ていくから、カットされやすい。ボランチも「まさか上がらないだろ」と思っているからカバーが遅れる。仕方ないからセンターバックがカバーに行って中央がら空き。
だから、4バックのサイドじゃ危なくて使えない。でもサントスは使いたい。そこでジーコさん考えた。よっしゃあ、直前だけど4バックから3バックに変えちゃえ。というわけで、サントスはめでたく前へ前へと出て行けた。でも、その後のスペースはボランチと坪井が埋めなくちゃならない。ぽっかり空いたペナルティアーク付近のスペースが危ないな…と思ったら。
ディフェンスラインがそれでも無難に守れたのは、エクアドルが攻める気がなかったから。サイドバックが長旅で疲れてて、ディフェンスラインから空いたスペースがあっても出ていこうとしなかったから。前回も書いたけど、次のワールドカップを目指す若手主体のドイツ非出場国が相手だったとしたら、点はもっと取ったかもしれないけれど、左サイドのスペースをバンバン突かれて、ディフェンスはあっぷあっぷ。4対3なんてスリリングなゲームになっていたかも。
で、サントスの評価はガタガタだったかも。
「黄金のカルテット」にしたいばっかりに4-4-2に固執したジーコさん。今度はサントスに固執して3-5-2にこだわるのかな。
あっ、もしかしたら通訳が使えないらしいからサントスを通訳代わりにするつもり?だったら中沢がいるじゃない。それから、イタリア語のできる中村も中田英もいるじゃん。
なんにしろ、適切な使い方をされなくて評価が上がったり下がったりするサントスは気の毒だと思う。私は、彼はシャドーストライカー向きだと思う。そのときは小笠原の控えだけど。

この記事へのコメント

2006年04月09日 14:53
三都主の評価はおっしゃるとおりいかに攻撃参加したか?みたいなところがありますが、都並さんや元代表の相馬さんにしてもやはりDFありきのようにコメントされております。352でいくならば三都主ではなく松井や中田浩の起用の方がよいと思います。というのもあまり三都主を評価してませんので…(なぜならばファールが多いしムラもある…)

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